ブレーキングテクニック


ブレーキング

平地の場合

ツーリングですので、早めのブレーキングが基本になります。

・直線でのブレーキング

ブレーキングを安定させるには、リヤブレーキを0.5秒フロントブレーキより
早くかける方法があります。

レースで、ノーズダイブ対策(フロントフォークの沈みすぎ防止)にも使う
テクニックですが、公道でバイクを安定させる方法として非常に有効ですよ!


どういう挙動になるかというと、

アクセルオフ(フロントフォーク少し沈む、リヤサス伸びる)

  ↓

リヤブレーキ(リヤサスが沈む。その後フロントサスも少し沈む。)

  ↓

フロントブレーキ(フロントサス沈み、車体全体が沈み安定している。)


4ストだったら、エンジンブレーキがあるのであまり気にならない程度かも
しれませんが・・・
せっかく付いているリアブレーキを積極的に使いましょう!ということです。

雨の日や雪の日にも有効ですから、覚えておいて損しないテクですよ。


・コーナー進入時のブレーキング

フロントブレーキをかけたまま倒しこむと、フロントのフォークが沈み、
キャスターが立った状態になり倒し込みがやりやすい状況です。

イン側のステップに荷重をかけながら、外側の膝でも押さえ込んでいく感覚
です。

バイクを倒していくと、今度はコーナーリングGがかかってきますので、
コーナーリングGでフロントサスが沈もうとする力の分だけフロントブ
レーキをリリースして(緩めて)いきます。


ってわかりにくいですね。。。


要は、サスの沈み込み量を同じままクリッピングポイント手前までいくように
ブレーキをリリースする(緩める)ということです。
フロントタイヤへの負担を一定にしたいということですね。

恐らく初心者の方は、どれくらいのスピードで進入すれば曲がれるかの判断が
難しいと思いますので、始めのうちは直線でブレーキングを終わらせて、コーナー
には、フロントブレーキをなめる程度でリアブレーキでスピード調整という方法
から入った方がいいと思います。

慣れてきたら、コーナーに入ってもフロントブレーキを少しかけた状態で曲がる
練習をされるといいでしょう。
ちょっと速いペースでの話しになってしまいましたが、フロントブレーキを
かけたまま倒し込みが苦手な場合は、直線でフロントブレーキをほとんど終
わらせて、フロントはなめる程度でリヤブレーキで調整という手もありますよ。


余談
 タイヤのグリップの限界の考え方をざっくり説明しますね。
 厳密には違う所もありますが、参考にしてみてくださいね!

 タイヤのグリップを100とした場合、
  直線でのブレーキングでは、100全て使えます。
  (路面状況などは無視しています。)
 次にコーナーでのブレーキングの場合、
  コーナーの遠心力で、30のグリップを使っている場合
  ブレーキングには70しか使えません。
  これ以上ブレーキをかけると、限界の100を超えるためタイヤはロックします。

  なので、バイクをバンクさせればさせるほど、遠心力でタイヤのグリップを
  使っているため、ブレーキは緩めないとタイヤがロックして転倒するというこ
  とになるんですね!


  初心者の方によくありがちな、コーナーで転倒する理由はこれが多いです。
  コーナーに入る際、思ったより早いスピードの場合、バイクを倒しながら
  フロントブレーキの入力を増やしていくため限界を超えて転倒ってことです。

  なので、始めのうちは直線でブレーキングを終わらせるようにしてくださいね!


上り坂の場合

上り坂の場合、思ったより失速してしまうので楽だと思います。

早めにブレーキングを終わらせて、アクセルをパーシャルまたは軽く加速気味
にコントロールしながら進入した方がいいでしょう。

慣れてくると登り具合を判断して、オーバースピード気味に進入し、リヤブレ
ーキの調整とアクセレーションで曲がっていく方法になっていきます。

下り坂の場合

みなさんが一番嫌がるのが、下り坂のブレーキングではないでしょうか?^^;;;

特にレーサーレプリカなんて、タダでさえ前傾姿勢なので、前転でもするんじゃ
ないかという恐怖感がなんともいえませんね。。。(笑)

鉄則は、直線でブレーキングを終わらせることと、上記でも書いたリヤブレーキ
を0.5秒先にかける方法も有効です。

さらにフォームも重要で、座る位置を後ろに持っていくのではなく、同じ位置で
猫背をきつくしたように背中を後ろに引いて、ステップ・ニーグリップで上半身
を支え、ハンドルにかかる体重を極力減らすことです。

オフ車の場合ドンと前に座りますが、上半身をのけぞらすようにしてハンドルへ
体重がかかることを減らします。
上半身はのけぞらすようになりますが、肩回りは猫背をキープして腕が伸びきら
ないようにし、ハンドルをコントロールしやすいような姿勢を維持します。

この体勢だと、バイクの挙動の変化が少ないはずです。

このままコーナーリングに入っていくのですが、バンクさせ始めてからはフロ
ントブレーキ入力量を少なくして、リヤブレーキ重視の方が気分的にも挙動の
変化の大きさ的にも楽になるでしょう。

ただ前提は、直線で十分減速していることが条件になります。